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2012-09-01(Sat)

心理占星術の紹介

<執筆:石塚隆一>

心理占星術というと特別なものという印象があるかもしれませんが、人間を語るほとんどの占星術は心理占星術と言ってもよいかもしれません。それほど心理占星術のエッセンスは西洋占星術のあり方に強く影響を与えました。そんな心理占星術を理解するために、まず、心理占星術ではないものを考えてみましょう。


いろいろな占星術のジャンル

西洋占星術は主に太陽系の天体の動きをもとに地球上のさまざまな動きや現象について考察をしていきます。例えば、個人の心理とはあまり関係ない占星術の応用先には、個人ではなく特定の集団や社会全体の進む方向を予測するために国や指導者、日蝕など特定の天文現象のホロスコープを作って考えるマンデン占星術と呼ばれる方法です。また、株式などの市場のトレンドや個々の銘柄の価格の上下を予測する金融占星術や気象や地震などの予測を行おうという試みも行われています。

また、古い時代はいろいろな物事を占星術で考える際、占星術師に対して質問をしたときの天体配置を利用して物事の兆候を読み取っていました。これは、ホラリー占星術と呼ばれ、現在でも行われています。また、会社の設立やお店の開店などに適した時期を選ぶイレクショナル占星術というものも行われています。

このように、一言で西洋占星術といってもさまざまなジャンルやアプローチがあります。その中で人間の性格や行動パターンに注目したものを広い意味での心理占星術だと考えるとよいでしょう。特に心理占星術の姿勢は性格や行動パターンを言い当てることが目的ではなく、そのままではとらえどころのない人間の心理を占星術的な象徴を使って整理し理解や洞察を深めていくことが目的となります。


人間を考える占星術

人間に注目する占星術も古くはあまり人間の心について深くは考察していませんでした。古い時代の占星術は運命論的な考え方や世界観に支配されていました。もっとも占星術自体はギリシャ哲学にも大きく影響を受けながら発達してきていますので、「心」について全く考慮していなかったわけではありません。しかし、現在のようなかたちで人間の自由意志について考察を深め、心理にしっかり注目するようになってきたのはやはり学問としての心理学の発達と関係が深いのです。

心理学が哲学から独立した分野として確立されたのは、1879年にウィルヘルムヴントが心理学専門の研究所をつくったのが始まりだと言われています。その後、フロイトが精神分析を探究したりワトソンが行動主義的なアプローチをとるなど、心理学的な理解は徐々に深まっていきました。

このような心理学の動きに敏感に反応したのがデーン・ルディアです。占星術と一緒にカールユングの心理学を学んだルディアは、1936年の著書「Astrology of Personality」の中で人間の全体性や人生を通した成長過程を重視した人間性占星術を提唱します。ルディアは1969年に国際人間性占星術委員会(Internationl Committee for Humanistic Astrology)をつくり彼の視点の普及に努めるとともにトランスパーソナル占星術へと発展させていきました。

70年代はさまざまな占星家が次々と占星術と心理学を融合させていきます。ノエル・ティルは占星術とHAマレーの欲求理論を組み合わせた理論を繰り広げました。また、リズ・グリーンは76年の著書の中でユング心理学を適用し、土星が不運の星であるという古いイメージを改める視点を探究しました。スイスの占星家ルイス/ブルーノフーバー夫妻は、心理学者ロバート・アサジオリの統合心理学に基づいた占星術実践技法を探究しました。オランダの占星家カレン・ハマカー-ゾンダグはユング心理学に基づいた占星術の説明を展開しました。ステファン・アロヨもまた占星術的な概念を心理学的な用語と結びつけて説明し、古い占星術の運命論的で否定的に感じられやすい側面に新たな光を当てました。

このような開拓的な努力により、80年代に心理占星術は西洋占星術界に深く浸透していきました。


心理占星術に対する批判

心理占星術は、出会いや試験の合否など具体的な出来事の成り行きを予測することを主眼としていません。もちろん占星術の魅力のひとつは自分がたどってきた人生やこれから進むであろう未来のタイミングが天体の動きとシンクロしていることがわかり、宇宙という大きな全体性の一部として動いている実感が得られることです。しかし、これらはさまざまな意味になる可能性を秘める「象徴」を使って考えていくため、ひとつひとつの出来事については一見どのようにでも説明できてしまうように感じられるかもしれません。さらに、個々の出来事を説明することにこだわりすぎると、既知の象徴の知識の中で説明のできにくい出来事について恒星や小惑星などさまざまな道具を加えて説明しようとして、かえって一時的な例外ばかり増やしてしまうこともあります。

このような批判の底に共通して流れるものは、占星術は具体的に出来事を予測するものという期待でしょう。しかし、そもそもデーンルディアが人間性占星術を唱えて追求しようとしたものは、すでに運命として決まった物事が起こるのを予測するという姿勢から離れ、全体性を持ちながら成長する人間の心理の変遷やその意義をホロスコープを使いながら理解しようという姿勢を持つことです。
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アストロラーベは、2001年にスタートした占星術サークルです。
西洋占星術に関する情報交換や交流を目的に、定期的な座談会などを中心に活動してきました。

2012年7月より、活動再開中。

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